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台茶18号”紅玉”

茶18号”紅玉”(たいちゃ18ごう”こうぎょく”)は、南投県魚池郷を中心に台湾全土で生産される紅茶専用品種で、別名「森林紅茶」とも呼ばれています。
台茶18号「紅玉」としての認定は1999年。品種銘がそのまま商品名になっています。
日本人農業技師の新井耕吉郎がビルマ(現在のミャンマー)で栽培されていたアッサム種(B-729)の茶木を台湾に持ち帰り、台湾国内に自生していた野生茶樹(B-607)を掛け合わせて品種改良を進めた品種です。

常に長い年月をかけて作られた品種で、開発開始は日本統治時代の1930年代にもかかわらず、製品として本格的に出荷が開始されたのは2000年代に入ってからのことです。品種改良は新井耕吉郎の死後も台湾人技術者の手によって引き継がれ、台湾紅茶試験支所に於いて完成しました。一応の完成をみた1960~1970年にかけて実験的な出荷が行われた時期もありましたが、折しも1970年代は経済成長による通貨高に加え、台湾紅茶全体の国際競争力の低下もあり生産は衰退。その後は生産する茶農家も減少し、長らく大規模な出荷は行われませんでした。

1999年に通称名「紅玉」と名付けられたのを契機に再び栽培が活発化しています。
近年は茶樹の品種改良が更に進み従来の紅茶好適品種よりも付加価値が高く高値で取引されるため、栽培面積は増加し台湾全土で生産されるまでになりました。しかし高い製茶技術が要求されるうえ、品質は一定しておらずバラツキが大きいのが欠点で、良品の生産は現在も魚池郷の一部に留まっているのが現状です。今後は茶品質と製茶技術の向上と安定が課題です。

園や製茶師により紅玉の風味は様々ですが、良品の紅玉はいずれも他にはない特徴的な風味を持ちます。
微かな薫香とメンソール系の鼻に抜ける独特の芳香を持つ物、チョコレートやブランデーに例えられる非常に濃密で芳醇なものなど、世界の他の紅茶にはみられない独自性があり、近年は特にヨーロッパなどで高い評価を得ています。また、ウンカの食害を利用した蜜香紅茶の生産も一部で行われています。

台茶18号”紅玉”発祥の地である魚池郷は紅玉以外にも台茶7号、台茶8号を中心に紅茶生産が大規模に行われています。
魚池郷にある台湾最大の湖である日月潭周辺で生産された紅茶は特に「日月潭紅茶」の名称で流通していますが、中身は紅玉、台茶7号、台茶8号、阿薩姆など様々で、決して台茶18号”紅玉”とイコールではないので注意が必要です。

紅玉の茶葉。非常に長いものが多い。
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