アッサム

ッサム(Assam)はインド北東部のアッサム州原産の紅茶です。
アッサムとはイギリス人により名付けられた地名のため、現在「アソム州」に名称を変更する案が出ています。
ダージリンよりやや南東に位置する平原地域で、ブータン、ミャンマー、バングラディシュに囲まれた地域です。
19世紀初頭、この地域で新種のお茶の木が発見されて以降、生産が始まりました。

や水色は濃厚でクセのない甘さが特徴で、紅茶らしいしっかりとした強い味で芳醇な香りがします。水色はダージリンとは対照的に、非常に濃く深みのある澄んだ紅色をしています。特にゴールデンティップを多く含むブロークンタイプの茶葉は珍重され飲む人を幸せにしてくれます。

アッサムには大きく2つの収穫期があり、4月上旬~5月中旬ごろに摘まれるものをファーストフラッシュ(春摘み)、5月中旬~6月下旬に摘まれるものをセカンドフラッシュ(夏摘み)といい、このうちセカンドフラッシュが最も品質がよいとされるクォリティーシーズンとされています。

葉のタイプの多くはブロークンタイプとCTCタイプですが、フルリーフタイプも生産されます。
ブロークンタイプは特に香りが良く果実や蜜の香りをもつものがあり、金色の芯芽いわゆる「ゴールデンティップ」を多く含むものは特に珍重されます。CTCタイプはブロークンやフルリーフに比べると風味は控えめですが、抽出がよいためミルクティーに向きます。渋みが少なく短時間で濃厚に抽出できるため手軽に使えるのが特徴で、価格がリーズナブルなことも魅力です。フルリーフタイプはやや独特の風味をもつものがあり、土臭い風味をもつ夏摘み茶葉を好んで飲む人も居ます。

ミルクや甘味との相性が良くミルクティーでもよく飲まれ、ミルクで煮出して抽出するロイヤルミルクティーもおすすめです。甘くて油脂成分の多いこってりした食べ物、たとえば生クリームたっぷりのショートケーキなどとの相性が良く、口の中に残った脂っこさを洗い流してスッキリされてくれて、胸焼けも抑えてくれます。
その反面、他の紅茶よりタンニン成分の含有量が多いためにクリームダウンしやすく、アイスティーには向かない紅茶です。透き通ったアッサムアイスティーを作るのは至難の業で、多くは濁ったり真っ白に白濁することが多くあります。

ごく一部で緑茶の生産が行われていますが、ほとんど流通しておらず、日本国内での入手はほぼ不可能です。

CTCタイプのアッサム。主にミルクティーに使われる。
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フルリーフタイプのアッサム。ゴールデンティップと呼ばれる芯芽が多く含まれる、上質な茶葉。
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