グルジア

ルジア(Georgie)は黒海沿岸東部にある旧ソビエト連邦構成国の国、グルジアで生産される紅茶です。
2014年冬季オリンピックが開催された、ソチの直ぐ南にあります。
ロシア(旧ソビエト圏)は紅茶生産国でないにもかかわらず、伝統的に紅茶文化の国ですが、その殆どは、このグルジアと隣国のアゼルバイジャンで生産されていました。

み方は様々で、そのなかでも日本でよく知られているのが、ジャムを舐めながら飲むロシアンティーです。
日本ではジャムを直接ティーカップに入れて混ぜて飲む方法が広く知られていますが、これは東ヨーロッパの一部地域(ウクライナ、ポーランド、ベラルーシの限られた地域)での習慣であり、ロシアに於けるロシアンティーはあくまでジャムを舐めながら飲むのが一般的です。
また、他にもブランデーやウォッカ、ミルクを入れて飲む地域もあります。もちろんストレートで飲まれる地域もあります。

共通しているのは抽出時間が非常に長いことで、通常で10~30分、場合によっては数時間も茶葉を入れっぱなしにし、飲むときに適度な濃さに湯や酒で薄めます。以前はサモワールと呼ばれる大きなヤカンで湯を沸かし、紅茶を淹れたり薄めるのに使われていましたが、近年では普通の陶器製ティーポットと魔法瓶がテーブルに置かれることが殆どです。

ルリーフタイプとブロークンタイプの両方が生産されていますが、良質で風味の良い茶葉はブロークン(BOP)で生産されています。
良質なものは非常にフルーティーで香り高く、長く蒸らしても風味が損なわれないどころが、甘さが増していく不思議な紅茶です。
グルジアの紅茶は長時間蒸らしても全く渋みやえぐみがでず、濃く抽出してももったりした重さはなく、スッキリとしたキレの良いのも特徴です。
水色は澄んだ濃いオレンジ色。

本国内では入手するのが難しく、ロシア料理店でもグルジア産の紅茶でチャイを淹れる店は少ないようです。
しかし、1度飲むと病みつきになるこの紅茶、是非1度は試して頂きたい紅茶のひとつです。