蓮茶

茶(ハスチャ)は主にベトナムと、タイの一部で飲まれる緑茶、花茶の一種。

統的な作り方では、予め緑茶に精製した茶葉を、開花した新鮮な蓮の花に一晩包んで香りをつける。
この際、花の雄しべや雌しべを取り除んで茶葉を包む方法と、取り除かない方法、
更には、花に包んだ茶葉を蓮の葉で包むものとがあり、若干の地域差があるが製法は概ね同じである。
「チェー(茶)・ホア(花)・セン(蓮)」と呼ばれ、19世紀初頭から王族など高貴な身分の物に飲まれていた。

より強い香りを付けるために、新鮮な花に包む工程を数十回、数百回と繰り返され、
かつては国王や政府高官に向けられたものは数千回も繰り返された。この場合は茶葉生成から完成まで数年を要する。

近ではこの工程を省き、乾燥させた蓮の花びらを緑茶にブレンドして、そのままパッキングしたものや、
ジャスミンティーのように緑茶と花びらを交互に挟んで香りを移した物が、主に低価格品のお茶として出回っている。
より安価なものでは人工香料をつかったものまで出回っており、こちらはティーバッグやお土産品としての需要がある。

来の蓮茶は非常に渋みが強く、日本茶と同じように淹れると渋みと苦みで飲む事が難しいため、
60~70度程度の低い温度で1~2分で淹れられるが、8分程蒸らして、独特の渋みと苦みを楽しむ飲み方もある。