ミシオネス
ミシオネス(ミジオネス、ミジオーネス、Misiones)は、アルゼンチン共和国のミシオネス州ルイス・デ・モントジャ原産の紅茶です。
作付面積はおよそ40ヘクタール程度で、生産量は日本と同程度の10万トン。紅茶に加工され、殆どが輸出に回されています。
この州だけでアルゼンチンの茶栽培のほぼ全量を栽培しており、他は隣州のコリエンテス州北部地域で若干の茶栽培が行われています。
生産主体は、産地であるルイス・デ・モントジャ村で1953年に創設された農業協同組合。
アルゼンチンに於ける茶栽培は、1923年にミシオネス州ルイス・デ・モントジャ村(Ruiz de Montoya)に、東欧のグルジア(アゼルバイジャンの説もある)から持ち込まれた種子から発芽させたものを、品種改良などの試験を経て1950年代初頭から本格的に商業生産が開始されました。アルゼンチンではカフェ(バル)のメニューに紅茶が置かれていることが多く、ティーポットで供される事が多いものの、基本的に中身はティーバッグです。時々「TUCANGUÁ」と書かれた国産のティーバッグを目にすることができますが、ほとんどはリプトンやトワイニングと行った国外メーカーのティーバッグです。
TUCANGUÁは紅茶の他、マテ茶やワインなども生産する、ルイス・デ・モントジャ農業協同組合が生産するブランド名で、近年は有機栽培に力を入れています。
収穫されるお茶は全てセミオーソドックス製法で紅茶に加工されます。
クォリティーシーズンは10月下旬~11月上旬頃までの1ヶ月間。
茶葉は非常に細かいブロークンタイプが主で、主な用途はティーバッグやブレンド用として使われています。
主な輸出先はイギリスや中央ヨーロッパ地域で、一部はチリやブラジルへも出荷されています。
南米でお茶と言えば、茶外茶のマテ茶が有名ですが、マテ茶を淹れる際の作法文化も存在しており、マテ茶が国民に広く浸透しています。
他にも、マンサニージャ(カモミール)のハーブティーなどもよく飲まれています。