外山小種

山小種(フォルモサ・タリースーチョン、タリースーチョン)は台湾、及び中国大陸で作られる紅茶です。
この外山小種は正山小種(ラプサンスーチョン)と同種の紅茶ですが、正山小種が厳密に中国福建省武夷山で生産されたものだけを指すのに対し、外山小種はそれ以外の産地で生産されたものを指します。

法などは正山小種とほぼ同じですが、燻製の際に使われる木の部位は産地によって異なり、松の葉や枝、太い幹、根など様々で、松の種類によってもお茶の風味が異なります。
外山小種は薫香が強いものが多く、正山小種より更にクセの強い紅茶です。淹れた後のティーポットはススだらけになることもしばしば。

湾産のタリースーチョン(フォルモサ・タリースーチョン)は、主に台湾北部の低地でごく少量が生産されており、品種は大陸産とは異なる阿薩姆種が使われています。発酵度は70%~85%。また、燻す際は馬尾松(台湾赤松)の葉と根が使われることが多く、大陸産と比べて香りが強いのが特徴です。しかし、生産量は非常に少なく、市場には滅多に出回らないため入手はかなり困難です。
中国大陸産は、祁門など武夷山以外で収穫された茶葉を武夷山近辺で製品に加工し、正山小種として出荷される例もあり、その区別は曖昧なこともあります。

水色は深い茶色。渋みはなく濃厚。
大陸産は少々酸味がありますが、ミルクや甘味を加えても美味しく頂けます。
台湾産のものは割とサッパリした軽いテイストで、酸味や渋みは比較的でにくく、飲みやすい紅茶です。

中国大陸産の外山小種。
外山小種_大陸

台湾産の外山小種。ややグリーンがかっている。
外山小種_台湾