ヌワラエリヤ

ワラエリヤ(NuwaraElliya)はスリランカ・セイロン島中央山脈沿いの中部州ヌワラエリヤ県原産の紅茶です。
霧に包まれた山岳地帯で収穫される、神秘的なイメージのスリランカを代表する産地の1つです。ウヴァ、ディンブラと列ぶハイグロウンティーで、ヌワラエリヤはスリランカで最も標高の高い地域に位置します。
広大な地域で栽培されており、高品質なプレミアムティーから廉価なティーバッグ用茶葉まで広く生産されており、特にセイロン茶ベースのティーバッグに多く使われているので、皆さんも知らず知らず飲んでいるかも知れません。ブレンドにもよく使われます。近年、やや東側にあたる地域は「ウダプッセラワ」として独立した産地名で出荷されることが多くなりました。

色はオレンジ色。濃厚でしっかりとした味で、柑橘系の甘い香りがします。
クォリティーシーズンは1~3月で、その時期に収穫されたものが最も香りが良いとされています。
等級はほとんどがBOPタイプですが、OPやシルバーティップのみで構成される茶葉もあります。品質的にはBOPが良い。

ミルクティーにしても美味しく飲めますが、上質な茶葉はできればストレートで。
ヌワラエリヤ紅茶は広大な地域で生産されていることから茶園によってかなり風味が異なるものもあり、一般的には水色は濃く、濃厚で芳醇な風味を持ちますが、有名茶園の1つラヴァーズリープ農園は一見してセイロン茶らしくないダージリンのような淡い水色で、若々しく繊細で柑橘系果実を想像させる、非常に優雅な芳香が特徴です。

やや渋みがでやすいため、短時間で抽出するか、或いは少ない茶葉で長く蒸らすことで旨味が増す茶葉もあり、風味に多様性があるぶん少々淹れ方のシビアな紅茶かもしれません。なかには、2gという少量の茶葉を400ccのお湯で15~20分も蒸らす淹れ方もあります。